映画「沖縄久高島のイザイホー」(11.8・金~11.2・木)
2024-10-07
上映日:11月8日・金~11月21日・木
場 所:アップリンク京都(烏丸御池新風館B1F)
本作は、1978年に16mmカラーフィルムで撮影された貴重な記録映像を高精細画像にデジタル化し、16:9の画面に変換したものである。
【イザイホーとは】
「イザイホー」は沖縄の久高島で12年に一度、午年に行なわれる祭礼で、600年以上前から続いてきた重要な神事のひとつである。久高島は、首里の東に位置し、神聖な島と信じられ、ノロと呼ばれる巫女を中心とした神女組織で継承されてきた。久高島で生まれ育った女性は、祭祀を執り行なう役割を与えられ、その就任儀礼がイザイホーである。
沖縄の社会では、女性が中心となって祭祀を行ない、男性が政治的な役割をもつという伝統があった。これらは、日本古来の祭祀の原型を留めているのではないかとされ、多くの研究者の注目を集めてきた。しかし社会の変化にともない、1978年を最後に祭礼は途絶え、その存続と継承が危ぶまれている。
【儀礼過程の詳細な記録 神謡に原音と現代語訳の字幕】
本作では、祭礼が始まるひと月前の御嶽廻り、御願立(ウガンダティ)から、祭場の準備、香炉の継承、4日間の本祭、祭場の撤去、終了祝い、一年を締めくくる「フバワク」の祭りまで、儀礼過程が詳細に記録されている。収録された祭祀歌謡に、原音カタカナ表記、現代語訳をつけ、「イザイホー」の祭祀歌謡の世界をより深く理解できるよう字幕をつけた。